STORYWITH ICE HOCKEY

アイスホッケーを始めたきっかけ、
ゴールキーパー(GK)を選んだ経緯を教えてください。

小学校1年生のときに、父に連れられてリンクに行ったのがきっかけでアイスホッケーを始めました。フォワード、センターフォワード、ディフェンスと経験しましたがなかなか芽が出ず、4年生になっても高学年チームに上がれずにいました。素質が無いんじゃないかと思い始めた頃、ちょうどGKの6年生が卒団し「GKをやってみないか」と声をかけてもらえ、挑戦することにしました。

GKという
ポジションの特徴は?

ここで止めてほしいというところで安定したセーブができれば、チームは良い波に乗れるので、試合を通しての安定感・冷静さが大切です。またGKは最終ラインなので、一つのミスが直接、試合の勝敗を左右します。責任と覚悟が必要なポジションだと思います。

競技人生で悩んだ時期はありますか?

2009年から2013年の4年間は、気持ちがアイスホッケーから離れ、人生で一番迷った時期でした。当時はアイスホッケーよりも、大学・大学院に進んで勉学に励むことを優先し、日本代表活動も辞退しました。その間、女子日本代表チームの飯塚コーチ(現)が何度も「戻って来い」と声をかけてくれたり、チームメイトも「また一緒にやろう」と気にかけてくれました。こうした仲間の支えがあって再び代表に戻る決心をしました。

人生のターニングポイントを教えてください。

2014年、世界の大舞台で日本代表は全敗。私も試合にこそ出たものの、勝利に貢献できず、悔しい気持ちでいっぱいでした。だからこそ、他国が表彰台に登るのを見たときに”次は私たちが!”という気持ちが強くなりました。4年後に向けて自分たちに足りないものは何か、何をしなければならないのかと明確な目標を掲げることができました。この経験があったからこそ、海外(NWHL※)への挑戦に踏み切ることができました。

※NWHL(National Women’s Hockey League):世界初の女子プロリーグ(アメリカ)
藤本選手は2015年にNWHLのトライアウトに合格し、ニューヨーク・リベターズと契約。日本人初のNWHL選手となる。

心に残っている言葉を教えてください。

NWHL時代のチームメイトの言葉で「Age is just a number. (挑戦に年齢は関係ない)」です。当時私は27歳でチーム最年長でした。10~20代前半の選手と比べると、身体の変化もあって気にしていましたが、チームメイトが「年齢はただの数字で、いろいろ挑戦することには関係ない。やりたいことはどんどんやるべき!年齢を気にしているのは自分だけよ。」と笑いながら声をかけてくれました。その言葉を聞いて、変化も受け入れて目標に向かって自分がすべきことに挑戦しよう、それが大事なんだと気づかされました。

女子日本代表チームが
世界と戦うために
大切なことは何でしょうか?

体格・身長差は埋めることはできませんが、小柄でもスピードで勝ればチャンスは生まれますし、体力面でも試合後半の一番大事な瞬間までスタミナが残っていれば、勝利につながります。日本代表チームの強みであるスピードと運動量を生かして世界に挑みます。

今シーズンの女子日本代表チームに対する意気込みを教えてください。

今シーズンは「表彰台」を目標に励んできました。メンバーは共に厳しいトレーニングを乗り越えてきた仲間で、家族みたいな存在です。このメンバーで戦えることを誇りに思い、仲間のために、サポートいただいている皆さんのために、プレーで恩返しができるよう頑張ります。

今シーズンは気持ち新たに「日本を背負う」という意味を込め、ヘルメットを日本らしいデザインにしました。縁起もかつげるように水墨画風なタッチで富士山、松・竹・梅を入れています。メンバーにも、この絵を目にしたときに日本を背負ってこの場にいるんだという気持ちが伝わればと思います。